子どもが甘えてきた時、応えていいの!?
育児本を読んでいると、子どもの「甘え」に対する応え方ってさまざまです。
私が育児指針の参考にしているひとりに「児童精神科医の佐々木正美さん」という方がいます。
佐々木さんは、「他人に甘えられることが自立につながる」という考え方。
親は、いくらでも子どもの甘えに応えていい。いや、むしろ積極的に、こちらが喜んで応えてやったほうがいい。例えば…。
⇒どうぞどうぞ、何回でも散歩につきあってやりなさい。
⇒どうぞどうぞ、食べさせてやってください。
⇒どうぞどうぞ、何度でも抱っこしてやってください。
(親が嫌がりながら抱っこをすると効果は半減らしいです…)。
子どもの要求に応えたくらいで、子どもはわがままになんかならない。むしろこちらが喜んで要求に応えていると、子どもは満足して、いずれその要求を卒業する。たっぷり甘えられた子ほど、早く自立していくと。
佐々木さんはそう言うけれど、一方で世の中には「甘やかし」という言葉もあります。子どもの甘えに全部付き合っていると、自分でやる意欲を失ってしまうと。物心ついたら、ダメなことはダメと伝えていきましょう、みたいな記事も目にしますよね。
これって「甘え?」、それとも「甘やかし?」と迷った時期がありました。
そもそも、「娘ちゃんは、甘えん坊だね~」と言われるのが嫌だった。
娘のララは、0歳児の時から超絶人見知り&場所見知りでした。
ミルクが好きでいつも猛スピードで飲む子なのに、初めて行った場所では一滴も飲んでくれない。
よく会う、おじいちゃん&おばあちゃんでも、抱っこしようものなら号泣。
パパでさえ、「NO!」という時がありました。。。
だから、義父母に「ララちゃんは、甘えん坊だね~」「ララちゃんは、ママ好きだから」と言われることが多かったんです。(ある日数えてたら、1日で15回位言われてた)。そう言われるたびに、産後でセンシティブな私の心はチクチク。
「甘えん坊じゃない赤ちゃんなんているの?」
「勝手に、子どもの性格を決めつけないで」
「そんな何回も、甘えん坊だって言われたら、甘えん坊に育つわ!」
「甘えん坊じゃなくて、人見知りなんだよー」
と心の中で毒づいていました。
1度、反抗の意味も込めて、「ララちゃんは、甘えん坊じゃないよね~」と、0歳の娘に話しかけるふりをしたら、「えっ、どう見ても甘えん坊でしょ(笑)」って言われて、心で泣いた。。。なんで、そんなに何回も言うかな。
なぜあの時、こんなにこの言葉がイヤだったのかなぁって振りかえってみると…
・そもそも日本では、「甘え」という言葉にマイナスのイメージがある。
(甘えるな、そんなに甘えて…みたいな用法で使われることが多い)
・人見知り、場所見知りの性格を、責められている気がした
(おじいちゃん、おばあちゃんに懐かないのは、私の育て方のせいだって言われている気がした)
でもだからこそ、佐々木正美さんの「いくらだって甘えさせていい」「甘えに応えても、わがままにならない」という提唱は、何だか私の心を軽くした。ああ、いいんだって。甘えたっていいじゃない!と思えた。
「子どもの要求に応えていくことが信頼関係を築くことに繋がる」「しっかり甘えられれば、いずれ自分から卒業していく」という考え方にも納得したし、むしろ私が中途半端に甘えさせたり、させなかったりしていることのほうが問題では?と思えたのでした。
「甘え」と「甘やかし」。言葉を再定義してみる。
とはいえ、「甘えさせる」と「甘やかす」は違うはず。
育児情報をそのまま鵜呑みにすると私は忘れてしまうので。さまざまな情報を知ったうえで、自分なりにこの言葉を再定義してみることにしました。で、当時の私は、こう決めたのです。
子どもが0歳~2歳位の小さなうちは、「子どもの要求には出来る限り応える」。その代わり、要求していないことは先回りしてやらない。自立を損ねる「甘やかし」は、出来るだけ控える。これをマイルールにすることにしました。
自分で言葉を再定義すると、アタマの中に残りやすく、基準が明確になるので「これって甘え?」「甘やかし?」と迷った時に、判断しやすくなります。
・「マイ育児辞書」をつくる感覚で。すると、子育てに一貫性が生まれる!
・子どもの成長と共に、変わっていくルールもあるので、時々チューニングしよう!